坪庭改修

新釜座町の坪庭。

マンションに囲まれた町家の坪庭。

ブロック塀と焼杉板張りだった坪庭の壁の修景をしております。

立ち上がってきたアヤメ張りの目隠しは、普段なかなか使えない赤杉の柾板。

祇園仕事対策に大工さんがストックしていたという素材のムードに酔いそうです。

目隠しが、街に対して全く目に付かないのがちょっと惜しいです。


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荒壁がつきました

IMG_2428IMG_2437子供達をつれて梅小路公園で路面電車に乗ってから西院の現場へ。

明治の市電(バッテリー式となったのが残念)に250mだけ乗車可能。

越屋根付きで、内装も外装も世界の豪華列車かと思うような豪華さ。暗くなって灯りがついても内外共に美しそう。

 

「西院の家」の現場には荒壁がつきました。

左官屋さんも大工と同じく丹波から。

いつもの使い慣れた土でということで、荒壁土は西脇から運ばれてきました。

この家(延床面積20坪+ロフト付)の荒壁つけを応援の左官屋さん含めた計4人で3日半。大工はじめ左官屋さんも3,40歳代、採算はともかく、それぞれの仕事を好きでやっているので、できてくるものがイキイキしているように感じられます。

奥は深いですが身近な壁として、これからも積極的に取り入れたいと思います。

まだ床も天井もなく、入ってきた光が反射にくいので建物内部が暗く感じますが、空間がコンパクトになっていくと徐々になじんでいくはず。

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「西院の家」構造見学会 無事終了しました。

せっかくなので竹小舞が土壁の中に隠れてしまう前に、街中にできた虫籠のような空間を共有したい!と思っての企画でしたが、実際その場に身を置いていただくことで得られた反響がありました。また、新たな貴重な繋がりの場ともなり、開催できて良かったとおもっております。

本日ご参加いただきました方、本当にありがとうございました。この場をおかりして御礼申し上げます。

参加できなかっ方々も、完成見学会の際にはおまちしております。

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跳出しベランダ

西院の家

雨に悩まされた9月でしたが、屋根仕舞いを終え、外壁下地などがつけられて、連休明けには竹小舞掻き。滋賀から竹小舞掻きの専門職がやってきます。

この家で外観的に特徴的なのが、60%という厳しい建坪率の中、駐車場確保のために選択した跳出しベランダ。

丁度以前の現場周辺(中山道の軽井沢、追分宿付近)で良く目にしていた形式で、もともとは中山道などの宿場民家において荷継中の荷物が雨に濡れるのを防ぐための工夫とのこと。

その形式をそのまま京都で引用して良いものかともおもいましたが、京都・島原のもと揚屋「きんせ旅館」や河合寛次郎記念館にも跳出しの事例が見られたため、採用することにしました。

ただ、センスの良い大工は構造的にはアクロバティックなことをしつつも、その技を過剰に見せすぎないものだという意見を聞き、そういうことは事例云々以前に大切なことだなと大変納得しました。ここではほどよい緊張感程度が大切かな。

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西院の家

 

西院の家

京都市内、西院の住宅密集地において、新築現場が動き始めました。

新築の設計では初めての荒壁(竹を網状に編んで厚く土をつける)の家となり、大工は丹波、大髙建築の若き高橋親方が、誠実で心あらわれる手刻みの仕事を見せてくれます。

これから屋根が掛かり竹小舞が編まれ大量の土がつけられていく様は、今日の西院の街並みの中ではかなり異端に感じられるかもしれませんが、この先40年後の街並みに少しでも貢献できればと願います。

延20坪と小さい家ながらも、壁の中までぎっしり実のある建物。

とても楽しみです。


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簾戸

image1「追分山荘」の庭に面した浴室窓に何らかの目隠しが必要ということになり、簾では常にぶら下がっているのが目障りということで、網戸を改造して簾戸(すど)にしました。

味気なかったただの網戸が簾戸に替わったことで、ほどよい明るさと閉塞感が得られ、これからの季節にぴったりです。

京都で編んでもらった簾は張りがあり、とても密に編まれているので網戸の防虫効果もあります。

糸を吹き寄せにするのは簾屋さんのセンス。

値打ちのある改造だったと思います。

お座敷簾

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季節外れですが、夏場に座敷と縁側の境目の明かり障子を外して、お座敷簾をつるします。
座敷は簾と葭戸に囲まれて、視覚的にも涼しげに演出されます。
おそらく50年近く使われてきて茶色く育った簾、竹はまだいけそうなのですが、糸が弱ってしまっております。部分的になら補修するところだそうですが、その箇所は延べ150カ所。費用的にも新調する半分ほどはかかるとのこと。

新調したら一般的には30年持つと言われますが、補修してもなかなかスカッと綺麗に仕上がりにくいのと、いつ他の箇所が切れてもおかしくない延命治療の状態。
だからといって、あっさりおシャカにしてしまうことは考えづらい。
だとすれば、いつか古い方の簾の使える箇所を建具や屏風などに仕立て直すことで、生まれかわらせればどうかとの提案を簾屋さんから受けました。

茶色く育っておりますが、最初は上のようにウブな青竹だったらしいです。
夏の座敷はひんやりするような暗さが良いんでしょうけどね。

などと直すか新調か悩ましいですが、いかがなものでしょうか。