防火構造

西院の現場

1階にサッシもつき、階段もできて、現場は終盤に突入。

現場は準防火地域で、敷地境界付近の開口部には防火戸、外壁・軒裏には防火構造が求められます。

開口部は主にアルミサッシですが、1階の通りに面しては木製サッシ(アイランドプロファイル製)を採用しています。

外壁は40mmの土壁(実際は耐力壁とするため70mm塗り)、軒裏は30mmの杉厚板であっさり問題なし。大してゴミを出すことなく、地震にも粘り強く、内部結露もしない優れた材料だと思います。

それら材料の性能や大工や左官の技術にプラスして、使い捨てにならないような設計ができればという思いです。

町を流せば優れた建築に囲まれる中、日々自分の無知さと向き合い、気が抜けません。

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新釜座町の坪庭

同世代の庭師の依頼で、町家の坪庭改修工事のお手伝いをさせていただきました。各職方さんが良い仕事をしてくれて、出る幕がない私は記録係のようなもの。

元々あった石垣を背景に、天と地を結ぶかのような極細の紅葉が、一階においては幹で、二階においては枝先で、楽しませてくれます。

一坪程度の坪庭の改修で外部空間を取り込みことができ、一階一坪、二階4坪(ベランダ込み+空へつながる)増えた感覚です。

引き渡しの際にチラチラ顔を出す陽の光の中、ユラユラゆれる枝が美しかったです。

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むらなおし

西院の現場

施工時期が良く荒壁も乾いてきて、荒壁の表面に貫と小舞の像が浮き出てきました。

左官の工程は「むらなおし」。発酵した土が香しい中、壁の表情も引き締まって参りました。

完成に近づき、今週にもガラスが入るので、土壁の表面に落ちる光と影の微細な表情を堪能できるのは今のうち。

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